極端に自己評価が低く、自尊心が低いのがインポスター症候群です。正しく自分を評価できないため、人からの評価を信じられず「自分はダメだ」と感じ、仕事や恋愛、プライベートなど何ごとにも自信がもてません。日本では謙遜が美徳とされていますので、褒め言葉を「ありがとう」と素直には受け取れません。こうした土壌は、インポスター症候群を生み出しやすいと言われています。評価されたり、褒められると、本来は嬉しく思い、モチベーションが上がります。にも関わらず自分の実績や仕事ぶりを褒められても「自分の実力ではない」「周りのおかげで、運が良かっただけ」「次はうまくいくとは限らない」というネガティブな言い分を考え、自分を肯定できない人が増えています。

インポスター症候群になる原因は、まだ完全には解明されていません。ですが、インポスター症候群に陥りやすい人にはいくつかの特徴があります。その1つが育ってきた家庭環境です。兄弟や姉妹と、あるいは他の子供たちといつも優劣をつけて比べられて育った人は、インポスター症候群になりやすいと言われています。

完璧主義者もインポスター症候群になりやすいと言われています。すべての期待に応えられない、あるいはすべての目標に到達できないと、「自分には実力や能力がない」という考え方に陥ってしまいがちです。

物事を極端に考える人も、インポスター症候群になりやすい傾向があります。物事を0か100かで判断する人、何事にも白黒はっきりつけたい人は要注意です。